先日栃木県で10歳未満のお子様がコロナ感染による急性脳症で亡くなられたとの報告がありました。
アメリカでは感染者数が多いのでそれだけ犠牲となる方も増えるわけですが
10歳未満などの小さいお子様では軽症で済むことが多いのが通常です。
それでも絶対数が多いがために、何十名単位だったかと記憶しておりますが(もう少し多いのかもしれません)、アメリカでは亡くなられた子供さん方がおられ、その子たちの大半はほぼ急性脳症だったとのことでした。
ウイルスが脳内で一気に増え脳で炎症を起こし命を落としてしまうという病気です。
インフルエンザでもお子さんが亡くなるケースはインフルエンザ脳症が多いかと思います。
風邪に罹患した時に頭痛を訴える方は多く、非常に軽微な髄膜炎を起こしていることが知られています。
コロナ禍が始まり、特にデルタ株では相当数の方が頭痛を訴えておられたのを記憶しています。
そして現にデルタ株では脳内でコロナウイルスが増殖した結果、それによる長期に残る後遺障害である記憶障害や注意障害などが報告されています。
ですので、発熱外来をしております時に『頭痛があるかないか』は非常に大切なポイントとして考えています。
特に小児の場合『頭が痛い』と訴えた場合、十分に観察が必要です。
子供の場合、ぼーっとしている状態と眠気との区別ができずにそのまま意識混濁に陥ったりするケースがあります。
ご両親や周りの大人が十分に観察してあげてほしいと思います。
現在発熱外来でかかってくる電話数は一旦落ち着いていた頃の数倍にのぼります。
陽性率も増えていますが、コロナ感染とはまた別の感染症も流行しているようです。
インフルエンザも同時に検査をしたり、採血などで他の感染症の可能性も調べてはいるのですがどれにも当たらないような高熱の方がいらっしゃいます。
今日も頭痛と高熱のみの方で周りに感染者はおらず検査でもコロナは陰性。
髄膜炎の可能性なども疑われます。
どこら辺にコロナのピークが来るのかはわかりませんが
人流を抑える策はとられないとのことですので
ここから今しばらくまだまだ増えることになりますでしょうか。
高齢者の4回接種、それ以外の方の3回接種をどうか試行していただき
弱き立場の子供達をコロナから守ってほしいと思います。
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