女性は何歳になっても、鏡の中に映る自分が少しでも若く見えるように、少しでも可愛くいられるように無駄と言われようが努力をする人が多いものです。
40歳後半くらいまではそれほど気にならなかった老いを途端に感じるようになったのは
写真で撮った自分の顔を見た時😭
鏡の中の自分はもう少しましに見えるのに、写真の私はどうしてこんな風なのか?
私のスマホが悪いの?試しに10歳代の息子をそのスマホで撮ってみる・・。やっぱり私のスマホは間違っていない。私の顔が悪いんだ😂
そう言えば小さい頃、母が言っていました。「写真だけは年がそのまま現れるわー。写真は怖いわ〜」って。
「ふーん」と聞いていましたが、まさしくあの頃の母のため息混じりの声が今ものすごい現実のものとなって甦ります。
私のアンチエイジング計画は、数年前からかなりマニアックなものになっていきました。
元来、色んなものに異様なまでにのめり込んでしまう「オタク」な性格の私は、様々な情報をネットから収集し始めました。
「スキンケア」というワードで検索しまくって、you tubeからも生の声を収集。
そんな中でたどり着いた私の今のブームは、ビタミンAです。
レチノール、レチノイド、トレチノインなどなどと言われるものです。
今とても人気な医療機関のみ取り扱い可能な「ゼオスキン」という米国のオバジ先生が開発されたスキンケアライン。あるいはエンビロンというサロン専売のスキンケアライン。いずれもキーはビタミンA。
ビタミンAが一体肌に何をしてくるのか、、というと、肌のターンオーバーを早めて線維芽細胞などに働きかけながらコラーゲン産生などを促し古い肌をどんどん剥がしていくというもの。また皮脂量を抑えてくれるのでニキビや毛穴などのトラブルの改善にも著明な効果があるという本物のスキンケアです。
ただいわゆる大手の化粧品会社さん達が嘘もののスキンケアラインを売っているという意味ではありません。大衆向けのスキンケアラインでは一番大切なのは「効果」より「安全」であるわけで、そこまで攻めのスキンケアを量産して売ることはリスクを伴い不可能なわけです。
そしてわたしはゼオスキンに非常に興味を持ち、現在それを実践中です。
クリニックスタッフもほぼ皆いわゆる「年齢肌」に悩んでおり、皆「私もやりたい!」と10名近くでその効果を見ています。
ゼオスキンは知っている方は「あの顔の皮がベロベロめくれる大変なやつでしょ?」と思われている場合もあるかもしれません。
確かにセラピューティックコースという一番攻めのコースでは
約3ヶ月に渡り、最強の美白剤である高濃度ハイドロキノンと強力なビタミンA活性を持つトレチノインを同時に使い、肌回転を早めながら美白も同時に進めるというもの。
まあ体育会系の治療ですね。
このマスク生活だからこそできる治療です。
塗り始めると早い人では翌日から遅くても3日後くらいから顔中の皮がめくれはじめます。
特に口周りの皮膚などは角質層も厚いのでびっくりするくらいにむけます。
正直肌荒れどころじゃない「汚い」レベルの皮向けです。
レチノール反応と言って肌は赤くなるし、皮向けは起こるし、痒いし、痛いし、びっくりするくらい乾燥するし・・・。
ドロップアウトする方がたくさんおられるのもわかるくらいの酷い状態を3ヶ月も我慢しないといけません。
ファンデーションを塗るなんて事は絶対にできません。皮がベロベロに剥けているところにファンデなんてのるわけもなく、余計に汚くなるので、日焼け止めにお粉くらいで済ませないといけません。目元にはゼオスキンは塗りませんのでアイメイクやリップメイクはOKです。
最初の10日くらいは汚いばっかりで心が折れそうですが、2週間をたった辺りからそばかすのような薄いシミや最近できたような薄めの老人性色素斑などが確実に薄くなってきます。そして肌全体のくすみも無くなっていきます。
1ヶ月も経つと、肌の質感は確実に若くなり肌理が整ってきます。見た目年齢は確実に若返ります。
中々画期的なスキンケアだと思っています。
ただ、このゼオスキンの難点とは・・・。
アメリカ人の先生が開発したスキンケアラインであるため、皮膚が元来強い(白人はアジア人よりも角質層が厚く、肝斑などもできにくい)白人の肌を考えて作られているのか、アジア人の日本人には強い反応が出過ぎてうまく調節しないとドロップアウトしてしまうケースが多いことかと。
ビタミンAの活性型であるトレチノインに対する反応であるA反応に加えて、
ハイドロキノン製剤である「ミラミン」や「ミラミックス」に対する刺激症状を起こす人が日本人には多いように感じています。
ただハイドロキノンの存在がないとビタミンAだけでは美白やくすみの著明な改善にはつながらないので、どうしてもセラピューティックコースではハイドロキノンは必須です。
ゼオスキンのハイドロキノン製剤には肌への浸透性を高める工夫がされています。ただそれが日本人にはものすごく「効きすぎる」傾向があります。
なのでとにかくマニュアルに従った形で塗布するのではなく、各個人にオーダーメイドで治療していくと大抵の方が満足のいく結果が得られるように思っています。
まずはゼオスキンを始める前にはミラミン・ミラミックスのパッチテストをした方が良いかと思っています。
塗り初めは規定量より少なめを絶対に目元や口元からはかなり離れた場所に優しくつけて様子をみる。
トレチノインは日本人への推奨量は白人へのそれの半分ですが、最初はもっともっと少ない量で、例えば米粒くらいの量から恐る恐る初めてみて、ゆっくり時間をかけて増やしていくのがいいと思います。
オバジ先生は保湿を勧めていません。肌本来の皮脂で潤う肌にというのがポリシーですが、ある程度の若い年齢で皮脂量もある方ならオバジ先生のやり方でもいいとは思うのですが、ある程度の年齢(中高年)でしかも乾燥肌の日本人は保湿をしないと結局辛すぎて続けられなかったり、あまりにも痒くてかいてしまって結局肌を痛めてしまうことになりそうなので、ヒルドイド系の軟膏などで保湿をしながら塗布した方がいいのでは?と考えています。
ただ皮が少しでもめくれるなんて絶対に嫌だという方には、トレチノインやレチノールを使う場合ほどの効果はないにしても通常の大手の高いスキンケアラインよりは確実に効果をあげるラインナップもあります。
またトレチノインという一番皮がめくれるのをやめて、レチノール製剤を週に1〜2回使いながらマイルドに皮向けを起こしながら半年から1年でゆっくり綺麗にしていく方法もあります。
結果がついてくるスキンケアなので、何だかワクワクするものではあり、いい時代になったなぁ〜と感じています。
最後にゼオスキンの難点はお高い事です・・・。
これが一番のゼオスキンの問題点だったりして・・。
補足として
40歳から50歳にかけてアジア人女性を悩ませる肝斑の治療のファーストチョイスは
「トラネキサム酸」内服です。それにビタミンCとビタミンEを追加するとより効果が得られます。これだけで薄くなる人もいます。
これを1ヶ月程度続けてあまり効果がない場合は、内服に追加してハイドロキノン製剤を塗るとかなりの方で改善していくと思います。
それに活性の弱いビタミンA製剤を追加するとより艶のある肌に仕上げられるように思います。
老人性色素斑はいわゆる歳とともに出てくる境界明瞭な濃いシミのことで、これはゼオスキンのセラピューティックでも薄くなりますが、徹底的になくしたければレーザーが早いのかなと思います。
雀卵斑という生まれつきあるそばかすはゼオスキンで消えてなくなります。(少なくとも私は1ヶ月くらいで両頬から鼻にあったそばかすは消えて無くなりました)
ゼオスキンにもあるのですが、色々な会社から出ているビタミンC製剤はどんな肌質の方にも大丈夫なので、スキンケアに取り入れるといいと思いますし、ビタミンC内服は肌のためだけでなくて健康維持にとてもおすすめです。
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