片頭痛の新しい治療法
当院では約1年半前より片頭痛の新しい治療薬であるエムガルティ、アジョビ、アイモビーグの治療を導入しております。現在数十名の方が定期的に治療を行なっておりますが、非常に成績が良いのが現時点での感触です。
治療はエムガルティでは1ヶ月に1度、アイモビーク・アジョビでは4週に一度の注射薬(皮下注射)を来院して接種していただく形です。三叉神経から放出されるCGRPという物質に働きかけて片頭痛そのものを起こさないようにするという画期的な治療法と言えます。
トリプタン(リザトリプタンやスマトリプタンなど)は三叉神経に働きCGRPを出さないようする薬であったため内服のタイミングが大切だと言われてきましたが、この製剤は三叉神経が放出するCGRPが頭の硬膜や血管壁に作用する前にその作用をブロックしてしまうので頭痛改善が顕著で患者様型のQOLの大幅な改善を図ることができます。
日本ではまだ始まったばかりですが諸外国での事例を基にしますと、かなり副作用は少なく安全に使用できるものであることがわかっております。
ただ高価な治療となります。3割負担で毎月の窓口支払いが14000円程度になりますので、ハードルは高いですがそれによって得られる効果は絶大です。16歳から導入可能ですので受験期やあるいは梅雨の前のひどい時期などに使用することも可能であると考えます。
又内服のタイミングを考慮する必要のない新しいレイボーという内服薬も新しく発売されました。レイボーでありがちな嘔気やめまいの副作用を出さないように内服するコツなどもございますので、トリプタンがどうしても使用しにくい方や
コントロール不良の片頭痛でお悩みの方どうぞお気軽にご相談ください。
そもそも片頭痛とはご存じなくて筋緊張性頭痛として市販薬を常用されている方もお見受けします。
まずは頭痛全般でお困りの方、どうぞまずはご相談ください。
頭部CT、頭部MRIなどが必要な場合もありますし、内科的疾患を鑑別しないといけない場合もあります。