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執筆者の写真尾柳知佐子

猛烈第6波が・・

第6波は猛烈な勢いでした。

一時期日本だけが無風状態のように見えたので、ここまでの勢いを少し予想できなかった医師としての自分が浅はかだったと思います。


オミクロンはデルタにかかっていたとしても、またワクチン接種をしていたとしても、そこをくぐり抜けての感染力が非常に強く、3密状態で感染者が一人でもいたらその場にいた人はほぼ全て感染するんじゃないか?というほどの感染力の強さです。


今までにないほどの勢いで学校でも感染者が増え

学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖が報告されています。

沖縄などを見ていても医療従事者が濃厚接触者となってしまい医療現場が大混乱を起こしていることからも、このオミクロンの感染力の強さが伺えます。


さてこのコロナ禍はどうなるのか・・・。

とりあえず非常に強毒であったデルタから弱毒化したオミクロンに置き換わることは人類にとっては幸いだったのかもしれません。

ただオミクロンが本当に「普通の風邪」レベルのものであればラッキーだったのですが

そこはやはり残念ながら「普通の風邪」「インフルエンザ程度」では今のところはありません。

やはり感染した人の年齢・基礎疾患などによっては今までの風邪症候群とは明らかに違う重症化をしてしまうからです。

だから、やっぱりマスクを外してコロナ前のようにやっていこうよ〜とはまだなりません。

重症化を防ぐ効果はワクチン接種をすることで得られることは報告されています。

できることならコロナにかからないようにしてワクチンで免疫を獲得することがリスクはより少ないように思います。

ワクチンをうつことに抵抗を持つ方がいらっしゃる事も承知していますし、ワクチンの副反応に怖い思いをした方もたくさんいらっしゃたかと思います。

ただこれほどの感染力を持つコロナから自分を守る手段としては、今のところはなるだけ完璧に近いマスク装着・3密を避ける・そしてワクチン接種かと考えています。


デルタ株では感染者の後遺障害の重さが問題になりましたし、今も後遺障害で苦しんでいる方々がおられます。

わたくしも診療しながら既感染者の方々のその後の状態を聞かせていただくことが多いのですが、とにかく後遺障害が普通の風邪や従来のウイルス感染とは別物であるということに驚きを隠せませんでした。


倦怠感の持続、息切れの持続、記憶力の低下、注意力の低下、脱毛、嗅覚・味覚障害の持続こう言った今までにないような後遺障害が非常に長期にわたって残存しておられます。

1年経過しても残っている方が非常に多いことが論文ベースで報告されています。

これを知ると、このウイルスにはできることならかかりたくないな・・。それが私の本音です。

ただウイルスはどこに存在するのか分かりません。

今までの風邪症候群であれば、「明らかに風邪とわかる人」から感染していました。

ところが新型コロナだけは発症する前の人から感染します。

一見健康な方がウイルスをばら撒いてしまうわけです。だからこれだけマスクをしていても広がります。一瞬の油断で感染します。


オミクロンがどんな後遺障害を残すのか、それはまだはっきりとした結論は出ていません。軽微な症状であるとは言えども死亡者は世界中で報告されています。

南アでの最初の報告はオミクロンでは頭痛・倦怠感が目立ったとのことでした。

頭痛があるということは、中枢神経系でのコロナウイルスの増殖があり得るということであり、私が新型コロナの後遺障害で最も恐れる記憶力・集中力の低下と関連しないか?と。


この大きな波を乗り越えたら、光が見えてくる気がしています。

だからこそ、この最後かもしれないこの大きな波を油断せずご自分の身を守りながら

過ごしていただければと思います。


3回目のワクチン接種を速やかに行えるように当院でもファイザー・モデルナ両方のワクチン接種に取り組んでおります。

大切なのは「どちらのワクチンを打つのか?」ではなくて「いかに早く3回目を打つのか?」かと思います。






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