新型コロナ3回目接種を終えての抗体価のデータは?

更新日:5月20日

私たち医療従事者はほぼ3回目のワクチン接種を昨年12月に済ませました。

ほぼ半年経過しておりますが

先日職員の健康診断をしたついでに自費でワクチンの抗体価を測定いたしました。

2回目接種までは個人差も多く抗体価も非常に低い方が多かったのですが

3回目接種で本当の意味でのブースター効果というものを実感しております。

おそらく接種後1ヶ月くらいが一番抗体価は高くなるのでしょうが

半年経過した私たちも十分抗体価の上昇がありました。


さて4回目のコロナワクチン接種については

イスラエルなどの私たちのかなり前を進んでくださっていた国からは

4回目接種による恩恵はそれほどないのではないか?という意見が主流でした。

ところが最近出てきたデータでは4回目接種でもやはり

重症化の抑制などに一定の効果を示したようです。


これは論じられているところですが3回目ブースター接種により免疫のある程度の頭打ちが生じ、4回目接種の恩恵があまり受けられないのでは?ということです。

ですので4回目接種が比較的効果があった群では6ヶ月から7ヶ月程度で4回目接種をおこなっているようです。

やはりある程度免疫力が落ちてきた段階で接種を行うことでより恩恵に与るというのは自明のことですね。


とりあえず全く未接種の方については、未知のコロナウイルスへの反応などがこれもまた未知で「とにかくかからないように留意していただきたいと思います」

接種はされていても2回接種までですと、感染は十分に起こりえますし、

また残念ながら3回目接種でも現実何名かの陽性者を診断しております。

ただあくまで少ない私の開業医としての現場における印象としては

ワクチンを打っている方のがより軽症であったりはしないか?とあくまで個人的印象ですがそう感じます。


新型コロナ感染者の絶対数を減らすこと(ゼロコロナではありません。これはどう考えても不可能なことです)はとても大切であると思います。

感染の機会が増えるということはもちろん犠牲となる方が増えることを意味しますが

ウイルスの変異の機会を増やすことになり、それがまたデルタ株のような恐ろしいウイルスへの変異を遂げてしまいかねません。

そして関係があるのかどうかはまだ未知ですが、子供の原因不明の肝炎やあるいは欧米ではサル痘の感染者増加などという今までにはなかったような事態の報告があります。

完全なる感染防御はもう不可能でしょうが、防御できうるのであればした方がいいと思います。

それはワクチンという私達が手にした数少ない対抗策の武器を用いたり

またマスクをして感染防御をできるだけしたりということでもう少し頑張ってみるべきではないでしょうか。


マスクを外したい気持ち・前の生活に戻したい気持ち全て本当にわかります。

ただ本当に本当に待ちましょう。待つことは人間の叡智の一つです。

待ち、周りを見回し、状況を冷静に判断し

危険がより少なくなったらマスクを外していけばいいのではないかと考えます。



少なくはなってきましたが、成人であってもワクチンを1度も接種されていない方が今でも発熱外来を受診されます。

理由をお聞きすると大抵の場合、コロナウイルスに罹るよりワクチンを打って死ぬ方が多いとか、あるいはワクチンの副反応のひどさを国が隠しているというような

情報源が定かではない話で非常に怖がっておられることが理由のようです。

もちろんワクチンの副反応がひどくて1週間程度寝込むほどになったような方もおられますし、モデルナワクチンの1・2回目などは特に高熱で大変だった人たちが多かったこともしっかり日々の診療からも聞き取りなどはしているつもりです。

でも、コロナウイルスに罹患した方々の後遺障害の話(特にデルタ株では比較的思い後遺障害が報告されています)論文ベースでたくさんの報告があります。

また非常に軽いオミクロン株と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが

10%近い方で1ヶ月以上経過してもまだ咳が残存するなどの報告がされています。

やはり決してまだまだインフルエンザと同等のウイルスではありません。

致死率もインフルエンザよりは高いことも明らかです。

コロナの重症化率の抑制・感染防御力・後遺障害の軽減率などワクチンによる効果を示す確固たるデータが各国から報告されています。

そういったしっかりした情報を基に、ワクチン接種と向き合っていただきたいと思います。

情報源が曖昧な噂のみを信じるのではなく、しっかり世の中に送り出された論文報告にも目を向けていただきたいと思います。


自分の身体のことは自分で決めたいという気持ちはとてもよくわかりますが

こと感染症に関しては、自分だけの問題ではなく人を巻き込むものとなります。

水道をひねればきれいな水が出てきて、スイッチを入れれば電気がついて、綺麗なお湯のお風呂に入れる。

買い物に行けば食料品が買えます。それは日本という国に住み皆で協力しあっているからこそ得られる恩恵です。私たちは社会という中で生かさせてもらっています。

一人だけでは絶対に生きてはいけません。

社会の一員であるということは、恩恵も受けられるけれども責任も持たなくてはいけません。

公衆衛生的に必要なことは私たちは理性を持って従うべきだと考えています。


また非接種者がオミクロン株に罹っても、ワクチン接種者がかかるのとは全く違う免疫しか持てないというデータも多く報告されています。

3回接種者でコロナに感染したことがない人と1度も接種していない人がオミクロンに罹患した場合での比較では、オミクロンにかかっているにも関わらずオミクロンにさえ十分な免疫が得られないという結果が報告されています。

ましてやオミクロン以外の株についてはほとんど免疫力というものはないようです。

下水道の調査ではデルタ株はまだ残っており今もデルタ株に感染する人も少数ですがおられるようです。


私の希望としては

もう少し国がこういった情報発信をわかりやすくしてほしいな・・ということでしょうか。

そろそろマスクを外してもいいですよというニュースのみが流れ

「あーもういいんだ」となってしまうようなレベルの情報提供しかないことが悲しいです。

マスクを外してもいいというのは収束してきたからではなくて

外で大勢が集まる場所でないところでマスクをしていても外していても感染防御効果はほとんど認められないからであって

決して終息したからではありません。

アメリカではまた再び感染者が増えてきました。

BA1からBA2に移行し始めています。

アフリカではBA4や5などという変異株も報告されています。





閲覧数:64回0件のコメント

最新記事

すべて表示

滋賀県でも全国的にも新型コロナ患者の人数は減少傾向であり特に重症者数は減少していることが何よりだと思います。 OECD諸国でも日本は一番新型コロナによる致死率が低く(高齢化社会であるにも関わらずです)、その対策の有効性に注目が集まっています。 マスクの装着率の高さ、ワクチン接種率の高さ、強制力の低くも国民全体が能動的に自粛を行っていたことなどが挙げられているようです。 それによって経済へのダメージ

当院は偏頭痛など含めた頭痛外来をしております。 脳神経内科専門医の資格を保有した医師2名体制で診療にあたらせて頂いております。 頭痛と一口に言いましても、脳内に占拠性病変がある場合(稀ですが脳腫瘍など)、脳内の血管に異常がある場合、耳鼻科的疾患で炎症が副鼻腔などにある場合、 髄膜炎という脳の膜の炎症による発熱を伴うもの、 頭部CTやMRIなどで検査を必要とするような頭痛は多くはないものの こういっ

軽症であるという言葉が一人歩きしてしまった「オミクロン」 もちろん医療従事者もその言葉に期待を寄せました。 こんな世の中が続いていることの非現実感が未だに拭えませんから。 でもイスラエル・イギリス・アメリカなどの例から デルタ株に比べると感染力は3〜5倍、しかし入院率・重症化率・致死率などは 3〜4分の1程度ということでした。 結局たくさんの方がかかったらいくら重症化率が低いとは言え 普通の風邪と