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先の見えぬ日々だけれど光を見つけたい

執筆者の写真: 尾柳知佐子尾柳知佐子

新型コロナが武漢で発生し、その後イタリアやアメリカ各地で猛威を振るう様をみて

「ただならぬウイルス」これは1年や2年で終わるはずはないと確信しました。

サイエンスには新型のコロナウイルスが発生した場合の今までの疫学調査などに基づいて

終息とは言えずともある程度落ち着いてくるのに5年程度はかかるだろうと早々に発表していました。


患者様から「後どれくらいかかるかなー?」とご質問を頂いたときに

「うーん、、、5〜6年はかかるんじゃないかなー」とお答えすると

皆様のお顔が曇り、「え??5〜6年??」とがっかりされておられました。


でもそんな中、通常は10年単位でかかるようなワクチン製作が半年程度であっという間にでき臨床試験もある程度進みアメリカやイスラエルでは今年になってから早々に開始されました。

臨床試験の結果をみると有効性はファイザー・モデルナ・アストラゼネカいずれも非常に高く、本当なの?というくらいの数字を叩き出していました。

そんな中、コロナウイルスはRNAウイルスという変異がそれほど起こらないかもしれないという皆の期待をよそにどんどん変異を遂げ

イギリス株の変異がまずは問題視されるようになりました。


しかしこのイギリス株においても上記のワクチンは非常に効果があり、

イスラエルやアメリカでは街の風景がどんどんと以前のような景色に変わって行きました。

マスクを外し、人々が集まる様に一抹の不安を覚えながら

それでも、このワクチンは私達人類をコロナ禍から引き上げて守ってくれるものになり得るんじゃないか?と期待を寄せました。


そんな中、インドで起こったアウトブレイク。またもや武漢やイタリアで見た風景がそこにありました。

人々がどんどんと死んでいく様。

それはインドで変異を遂げたデルタ株という株でした。

インドでは70%の人がかかり、デルタ株の勢いは急激になくなり感染者数は減っています。でも何百万人という尊い命の犠牲とともにです。


このデルタ株はイギリス・アメリカ・そしてイスラエルでも再び感染爆発を起こし

特にアメリカではその死者数が世界一になってしまったほどです。

接種していない人たちが重症化し犠牲になっているという話ですが(一説には8000万人が未接種であるとか)

そこにまだ接種をためらっている、あるいは接種できない11歳以下の子供たちの間にも広がり始め犠牲になる子も出てきたことから、アメリカではファイザーを11歳以下の子供たちに打つことを決めました。

それほど感染が深刻であるという事だと思います。

イスラエルでも感染者数は増加しており、死亡者も増えています。

ワクチンによる重症化予防効果はあると言われているものの、抗体価の急激な減少を知るとその重症化予防効果さえどの程度信じられるのかも未知となってきました。



結局のところ自分が感染せぬように注意するしか仕方がないという振り出しに戻ったような形です。

それもコロナウイルスは当初よりはるかに強力に感染力を増し、症状をさらに悪いものにさせる強毒化を遂げた形でです。


さてさてこれから人類はどうなっていくのでしょう。

もちろん全ての年代の全ての人にとって脅威であり、重荷であることは間違いありません。

でも子供たちは?

小学1年生で入学した子は中学に入るまでマスク姿で友達と過ごし、人の表情を目だけで判断することしかできない、、そんな状況で大きくなっていくのだとしたら

自分が生きているこの世の中でそんな悲劇が起こっていることがあまりに非現実的すぎて

いまだに頭で整理できない日々です。


いつになったら光が見えてくるのか。

やっぱり現存のワクチンのいずれかをほとんど全ての人が接種し終え、その後のコロナウイルスの動態を見てからしか光があるのかないのか、ワクチンは私達を暗黒の闇から救ってくれるのか、わからないんじゃないかと・・。

子供にまで安全性含めてほぼ確実と言えないようなものをうたないと、コロナウイルスには太刀打ちできず

スペイン風邪以来の犠牲者を出し、その後コロナウイルスは消えて無くなるのか、、ずっと残り続けるのか。

インフルエンザ程度になってくれるのか、いやインフルエンザよりは明らかに致死率の高い病気となるのか。


とにかく今はワクチン接種業務をひたすらしております。

これが人類を救ってくれる一助になるかもしれないと信じて。





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