7月の連休明けから発熱の方が爆増し、それ以来ほぼ同様の感じが続いています。
1日の発熱対応患者様の数は10名程度から20名程度です。
当院では通常診察のご予約の方が別に60名程度おられますので、その方々を出来るだけ予約時間内に診療させていただき
その合間に発熱の方の対応をさせていただいております。
現在は発熱患者様の年齢の高齢化が見られ、お若い方よりも中高年に多くなってきた印象です。
中高年者は未感染の方が多いことからこのような結果になっているのでは・・とも考えます。
また高齢者の方々は施設で感染してこられる事が増えています。
特に高齢者の発熱の方は若年者以上にバイタル(血圧・酸素飽和度・脈拍・呼吸数など)のチェックが大切で、それによっては入院加療が必要になるケースもでてきます。
デルタ株の頃はCTで肺炎像を呈することが多かったことを考えるとオミクロン株になってからは肺炎まで至る方は減っています。
ただXBB株になり、症状がかなり強くなり高熱がおさまらないと言った軽症ながらもしんどさを訴えるかたが増えてきました。
やはり頭がぼーっとする、集中力が出ない、めまい感がある、全身倦怠感がある、息苦しさがあるなどといったいわゆる後遺症と言われる症状を訴える方は一定数おられ
完全に良くなったと感じるのには2週間から1ヶ月程度を要する方が多い印象です。
中には3ヶ月から半年の方もおられます。
外来患者様もマスクをつけずに来院される方も増えてきましたが
やはり非常に感染力の強い新型コロナの性質上、そしてその空気感染のしやすさを考えると
マスク着用は医院内では必須と考えております。
無症状で来院。いつもの診察を終えるも、翌日に発熱でコロナと判明した定期受診の中高年者の患者様は多く、もしその方々がマスクをしないでクリニック内におられたら
院内での感染は起こりうるわけです。
もちろんマスクをしていても起こりうるのでしょうが確率は随分と減ります。
あえて感染を積極的にする必要のない疾患です。
いやらしい動態をする新型コロナに何度もかかるリスクは避けた方がいいに決まっています。
絶対ではないですが、1度でも感染の回数を減らすことはその方の生涯の健康状態の保持を考えると大切なことだと考えております。
だからと言って、ワクチンを絶対に推奨するとか、絶対に打たない方がいいとか
そう言った極論に走る議論は好きではありません。
あくまでも科学的根拠を基にどちらが自分にとってメリットがあるのか
十分考えた上での決定が重要と思います。
ワクチンを打って残念な結果になった方もおられるでしょう。ワクチンを打たないでコロナにかかりそのせいかどうかはわからなくても重症化した方もおられるだろうし、ワクチンもフルに打ったけれども感染もして大変だった方もおられる、ワクチンを打っても打たなくてもまだかかっていない方もいらっしゃいます。
あくまでこういった公衆衛生上の取り組みはあくまで統計に基づいたものであり
「絶対」はありません。
そこを決して極論に走らずご自分の事、家族の方をよく考えて判断していただきたいと願います。
今のところは肺炎になって呼吸器が必要になるような方は外来に来られる方ではいらっしゃいません。
ただ、インフルエンザと同等かあるいはそれ以上の症状を呈するため基礎疾患のある方は一気に食事も飲水もできず、中には歩行にも影響が出る高齢者や神経変性疾患のかたがおられます。
その方々の入院先は十分に確保はされていないのが現実です。
ですのでどうかなるだけこれほど流行している時にはかからぬように、あえてチャレンジをしてマスクを外して不特定多数の人と大声で話をするという行為は
なるだけ避けていただきたいと思います。
時と場合に応じてマスクを装着する。今まで日本人がしてきた臨機応援の対策でやり過ごしていただきたいと感じます。
アメリカでは再びコロナ感染が猛威をふるいつつあります。
皆さんがマスクをしていることはないので、感染のスピードは早くピークにも早く到達します。
ただ入院機関では口から呼吸器の管を入れられた方が多くいらっしゃるという現実にも
目を向けてください。
コロナは決して完全に終了したわけではありません。
ウイルスの動態もまだ不明な点が多いです。後遺障害についてもまだ良くわかっていません。
脳・心臓・呼吸器・肝臓・腎臓などありとあらゆる臓器に及ぼす長期的ダメージについてもまだはっきりと結論は出ていません。
ただ中枢神経に限っていうと
コロナのスパイクタンパクは脳組織内に多く存在し
記憶、集中力、運動統合に関わる基底核などに不可逆的ダメージを与えるのではないか?とも疑われております。
現に既存のウイルス性疾患で後に非常にシビアな神経変性を起こす疾患は報告されています。
そうなってからあの時かからなかったらよかった・・・と思っても後の祭りとなります。
かからないように細心の注意を払うのが今はまだ得策かと考えます。
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