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コロナワクチンに期待を託して

執筆者の写真: 尾柳知佐子尾柳知佐子

新型コロナパンデミックが始まり、これほどまでに恐ろしいウイルスと共生しないといけないという現実が何か悪夢の中の出来事のようで、非現実的でフワフワとした感覚の中で日々の仕事をこなしています。


ワクチンが人類を救えるのか?

パンデミックが始まった時、ワクチンがこれほどまでに早く実現可能になるとは思わず

5年程度こういう異様な世界を耐えねばならないのだろうと思っていました。

でも1年も経たぬ内にワクチンの臨床試験が欧米諸国で始まり、その迅速さに驚きました。

正直、そんな短期間に効果がありしかも安全性の高いものが作れるはずがないだろうと半信半疑。

報告されるデータは素晴らしいものだけれども母数は少なく、また有害事象に対する詳細な報告もどこかマスクされている感じ。

とりあえず子供にはうちたくないなと思っていました。


そんな中でアデノウイルスのベクター型ワクチンであるアストラゼネカやジョンソンアンドジョンソンでは接種後に静脈血栓で亡くなった若い女性たちの報告が。

ワクチンとの因果関係がはっきりとわかっている有害事象ではあるけれども、このワクチンのお陰でコロナにかからず助かる方の方が多い。

マクロで物事を見る結果、アストラゼネカは今も接種されています。先日もイギリスの女性記者が血栓で亡くなりましたね。


マクロで物事を捉えるという考え方はこれほどまでに恐ろしくスピーディーなウイルスには必要条件ですね。

欧米ではアストラゼネカを1回目接種して、2回目をファイザーにするという治験をすぐさまに行なっています。

ミクロの1名の有害事象に超絶不安になってしまう日本人特有の国民感情からは考えられない行動力です。


でも私はいまだにどちらがいいのかなんてわかりません。ミクロしか見られない日本人特有の感情については改善すべきと思いますが、何事もいい物に飛びついて、例えばワクチン接種してマスク外してしまう!なんていう慎重さに欠ける行動は日本人には少ないです。


日本人は慎重です。この慎重さで得てきた益もたくさんあります。


さてさて今はどうでしょうか。世界を見ているとワクチン接種を完了されたイスラエルは感染者数は非常に少なくロックダウンを解除しています。

アメリカもどんどん以前の経済活動を取り戻そうとしています。

でも、例えばイギリスでは再び感染拡大しています。デルタ型と言われるインド株による死亡者も大勢報告されています。その中にはワクチンを2回接種した人たちも多く含まれています。


考察としてまずイギリスはアストラゼネカが主流であること(イギリスではファイザーも使われています)。アストラゼネカはファイザーと比べると従来型やイギリス変異株にも効果は1割程度落ち、インド株に対してもさらに効果は落ちるようです。

アストラゼネカを2回接種しても結局亡くなる方がおられるとするのならば

インド株に対してもファイザーかモデルナのようなmRNAタイプのワクチン一択となりますね。


幸いなことに(今の時点ですが)日本ではファイザーとモデルナのみで2億回以上のワクチンを確保しています。

ミクロで見ればファイザーワクチンでいまだかつて無いワクチンの副作用で苦しんだり、あるいはそれが原因で命を落とした方、落とす方がおられるかもしれません(残念なことですが)でもマクロで見ればこれによって大勢のコロナウイルスで亡くなっていく人たちを助けることができる事は今の所確実なようです。


慎重さは大切。でも時間をかければかけるほどウイルスは変異を遂げていきます。弱毒化の変異をするものもいれば強毒化の変異もあるのです。

とするのならば時間をかけて見守っている時間は残念ながらありません。


私たちはとりあえずこれからの子供達、地球の子孫達を守るためにワクチンという手段でコロナウイルスに打ち勝つという方法を選ぶ以外は良き手段はなさそうです。


子供たちにも接種が開始されるでしょう。

国内産を待つ声もありますが、これほどまでの副反応を起こすmRNAの免疫獲得効果はすごいものがあり、他のワクチンでは太刀打ちできないのかもしれません。


mRNAワクチンは後世に語り継がれる人類を救った偉大なものとなり得るのか。

そうなることを期待して日々ワクチン業務に従事しています。

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