top of page

「第9波には入っていない」ですか・・・


新型コロナも5類移行に伴い、感染者数報告は週1回の定点でのものとなりました。

これである程度正確に状況が把握できるかと思いきや

多くの滋賀県民の皆様は、「コロナはだいぶ落ち着いているんですよね?」とお答えになります。かなり現状との解離がありますね。

現状は、この1~2週間で明らかに感染者数は多くなってきており

実感としては大きな波の入り口かあるいはすでに入っていたときと同等。それでも尚、三日月さんも、担当大臣も「そうではない」という認識。

知らないのか、、それともあえて言わないのか。


最近の傾向としては

高校生が文化祭やら体育祭やらをこの時期に行い、そこでクラスター発生がみられるということ。

高校生が高熱を主訴にお電話があったらほぼコロナかな?という感じです。


そのお話を皆様にすると

「どうして増えているのでしょうか?」と一様にご質問されます。

その答えは

「半分以上の日本人がまだかかっていないから」が一番ぴったりくるかなと思います。

コロナにはある程度波があり、数ヶ月サイクルでその波を繰り返しています。

日本人は辛抱強いといいますか、感染防御意識もあるからだと思いますが

まだ5割を越えて感染していないのです。

だから免疫獲得していない人の方が多いわけです。

そこにワクチンもあまりにも複数回うつのはいやだからと、2回から3回程度で終わっている人も多く、免疫獲得にはほど遠い状態。

とすると、大きな波の数ヶ月後には日本人全体の免疫が低下していき、また大きな波にいたるということになります。

諸外国では日本とは比べものにならないくらいの感染者数が同時発生し、8割程度以上は既感染者であったりするため、コロナの波が来ても小さい波ですんでいるのでしょう。

日本はまだまだある程度の大きな波をもって、感染者を増やしつつ国民全体で免疫獲得をしていく感じとなります。

私個人としては日本的なやり方が一番犠牲者を少なくしていく方法と思っています。

マスクなどの感染防御もある程度個人に任せられる事になり、

それはそれでいいことではないかと思います。

ただ、とにかく感染による重症化リスクを抱えている人については引き続きしっかりした感染防御態勢をとるようにするべきと考えます。これは本人のみならずまわりでサポートする家族や医療関係者もこころにとどめておくべき事だと思います。

コロナについて、いつになったら全く気にしないで生活できるようになるのか?

医療関係者、特に現場でコロナ感染者の方を診断・診察するわたくしにとっては

なるだけかかりたくない感染症であることにかわりはなく

この後かなり長い期間コロナを考えながら生活していくことになるだろうと思っています。

マスクも引き続き、クリニックではもちろん必須ですが、自宅でのマスクについてもストックを常にしています。

先日も大量に買って単価が抑えられるようにしました。


ワクチンについては、適宜うちながら

新型コロナにさらされるときに、全くの丸裸状態ではいやだな・・と思いますので

そんな感じでやっていこうと思っています。


高齢の父については6回目接種を終えました。

ある程度のリスクがある人についてはしっかり何ヶ月単位でうった方がいいのでは?と

個人的には考えています。


夏休みに入る事で一旦学校でのクラスター発生は落ち着いていくのかもしれませんが

職場でも密かにクラスター発生しており、検査しない人もふえてきているので

ハイリスクと考えられる方は自らを守るようにしてください。


蒸し暑く夏ばてしがちな気候ですが、どうか皆様お体ご自愛なさってくださいね。





閲覧数:68回0件のコメント

最新記事

すべて表示

最近このご質問をよく受けます。 10月からは今まで公費でまかなわれていた抗ウイルス薬のラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバが一部個人負担となることになります。 最大で9000円ですが保険負担割合によって6000円、3000円となります。 これはあくまでもわたくし自身が処方してその後の患者様の状況をお聞きした結果感じた印象としてのお話です。 わたくしはラゲブリオを処方することが多かったのですが(ある程

この夏は猛暑というか酷暑で、これからこんな夏が増えるのかな?と思うとちょっと憂鬱になります。 さて今年の夏はここ数年毎年のようにあったコロナの流行と、そして今までに例を見ないインフルエンザA型の流行が重なりました。 新型コロナは去年までだったらそろそろ数が減ってきてもいいのですが、今年は減少することなく同程度の数の方が毎日いらっしゃる印象です。 体感としては昨年と同様なので、実際には来院されず自宅

7月の連休明けから発熱の方が爆増し、それ以来ほぼ同様の感じが続いています。 1日の発熱対応患者様の数は10名程度から20名程度です。 当院では通常診察のご予約の方が別に60名程度おられますので、その方々を出来るだけ予約時間内に診療させていただき その合間に発熱の方の対応をさせていただいております。 現在は発熱患者様の年齢の高齢化が見られ、お若い方よりも中高年に多くなってきた印象です。 中高年者は未

new07 (1).gif
bottom of page